【グッとくる昭和サウンド第53回】人形の日にちなんで「人形(ドール)が出てくる曲」特集

放送した楽曲

今回の選曲はこちら
  1. 人形の家 / 弘田三枝子
  2. ASIAチックDoll / 森尾由美
  3. アンティーク ドール / キャンディーズ
  4. 恋のインディアン人形 / リンリン・ランラン
  5. ミルクのみ人形 / サンハウス

10月15日人形の日にちなんで人形が出てくる曲を集めてみた

人形の家(1969年)

人形の家 / 弘田三枝子

作詞:なかにし礼 / 作曲・編曲:川口真

まずは、弘田三枝子さんの大ヒット曲「人形の家」。1961年イギリスのヘレン・シャピロの「Don’t Treat Me Like a Child」をカバーした「子供じゃないの」でデビューした弘田三枝子さんは当時14歳。

翌年、コニー・フランシス「バケーション」が20万枚のヒットソングとなるなど、絶好調だった1960年代初頭から、なかなかヒットが出ない時期を経て、大復活となったきっかけの曲です。

当時バッチリつけまつげで、まさしくお人形さんのような可愛らしい恰好で、どこから声が出ているんだろうというような声量と声の響きのギャップも凄いです。

「わたしは~ はなたに~ ひのちぃを~ あ~ずけたぁ~」

最後の盛り上げありの歌いあげは、それはそれはパワフルであなたは「はなた」、いのちが「ひのち」に聴こえる発音が印象的でした。

ASIAチックDoll(1984年)

ASIAチックDoll / 森尾由美

作詞:橋本淳 / 作曲:筒美京平 / 編曲:萩田光雄

続いては、個人的に日曜日の朝(松居直美さん、磯野貴理子さんとやっていたテレビ番組「遅く起きた朝は」をよく見ていたせい。)とピンクハウスのイメージがある森尾由美さんの曲から。

以前、ビートルズカバー特集で紹介した大場久美子さんの「Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band」もなかなかの破壊力がある歌唱力でしたが、森尾さんも負けていません。

戻ってはズレ、ズレては戻っての絶妙な音程が聴いていてずっとムズムズする体験型アトラクションソングともいえるこの曲。

タイトルもそうですが、曲中に何度か出てくる「チック」は森尾由美さんのデビューの時のキャッチフレーズが「レモンチックな17歳」ということと何か関係があるのでしょうか。

アンティーク ドール(1978年)

アンティーク ドール / キャンディーズ

作詞:伊藤蘭 / 作曲:伊藤蘭・渡辺茂樹 / 編曲:渡辺茂樹

続いては、キャンディーズのラストアルバム「早春譜」から一曲。

レコードの帯に「ラン・スー・ミキ自作自演集」とあるように、このアルバム「早春譜」はすべて伊藤蘭さん、田中好子さん、藤村美樹さんの三人がそれぞれ作詞、作曲に携わっているという、キャンディーズの音楽的才能を裏付ける素晴らしいアルバムです。

その中でも、個人的に大好きな伊藤蘭さんの曲「アンティーク ドール」。

子供が成長するとともに興味を失い、忘れられていく人形の想い出と切ない気持ちを歌った名曲。トイ・ストーリーの先駆けなのではないかと思っています。

音を抑えた美しい演奏に、伊藤蘭さんの澄んだ優しい声がのって人形の切なさが倍増!何回聴いても胸にきます。

恋のインディアン人形(1974年)

恋のインディアン人形 / リンリン・ランラン

作詞:さいとう大三 / 作曲・編曲:筒美京平

続いては、香港出身のハーフで双子で姉妹のデュオ、リンリン・ランランのデビュー曲にして、最大のヒット曲「恋のインディアン人形」。

長いお下げ髪に、まさにインディアン人形のような恰好をして歌っているのですが、曲調に似合わずピンクレディーも顔負けの激しい振り付けを涼しい顔でこなしているのが印象的です。

インディアンのような動きや、片腕ワカチコ(ゆってぃのギャグの動き)、ロボットダンスなど動きのレパートリーも豊富でかなり忙しそうですが、当時ワイヤレスではない、長いコードのマイクを持って歌っているのに本当にすごいです。

「おませ」「きどりや」「茶目っ気」「~であるのです」など、昭和感満載のフレーズが出てきて何だか微笑ましい気持ちになる素敵な曲です。

ミルクのみ人形(1975年)

ミルクのみ人形 / サンハウス

作詞:柴山俊之 / 作曲:鮎川誠

最後はめんたいロックの先駆け、サンハウスのブルースロックから「ミルクのみ人形」。

ミルクのみ人形は、昭和30年(1955年)頃から流行りだした、口と股の辺りに穴が空いていて、ミルクを飲ませるとおしっことして出てくるという、生き物の生理現象を人形を通して、子供が体感できるおもちゃです。

当時、子供がミルクを飲ませて、オムツが濡れたら取り換えるというママごとでは欠かせない一品だったのではないでしょうか。

そんなミルクのみ人形を大人な感覚で例えた、本場のブルースでもよくある下系の曲です。英語で誤魔化さず、すべて日本語でやっているのがすごいところですよね。

すごいといえば、この曲ずっとハモっていますね。ボーカルの菊こと柴田俊之さんの太くて枯れた声と、鮎川誠さんのキレのいいギターも最高にカッコいい曲です。

最後に

今回は10月15日の人形の日にちなんで、人形が出てくる曲特集をお送りしました。曲も色々ありますが、人形も色々な種類があるのがわかりましたね。

今後も、記念日にちなんだ特集もやっていきますのでどうぞお楽しみに。

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