【グッとくる昭和サウンド第79回】ベイビー特集

  1. BABY / 平田隆夫とセルスターズ
  2. ダンシング・ベイビー / ザ・ジャガーズ
  3. クライング・ベイビー / 和田アキ子
  4. ジブラルタル・ベイビー / 原たかし
  5. Crazy Baby / 山本リンダ

BABY
BABY / 平田隆夫とセルスターズ(1972年)

作詞・作曲:平田隆夫 / 編曲:土持城夫

最初の一曲は、そのままのタイトル。平田隆夫とセルスターズの4枚目のシングルで「BABY」。

いきなりイントロから掴まれる疾走ナンバーで、ギターのカッティングからのパヤパヤコーラスにまずやられます。歌に入ってからも、男女両ボーカルのユニゾンやハモリでメロディーを美しく聞かせてくれます。

BABYとはいえ、決して赤ちゃんについて歌った歌ではなく男女の別れを歌っているのですが、理由が「二人の愛が熱すぎて燃えつき、すべてなくしてしまうから」というもの。

文面通りにはなかなか受け取れませんが、いつぞやの昼ドラのような熱帯感なんでしょうかね。

ダンシング・ベイビー
ダンシング・ベイビー / ザ・ジャガーズ(1968年)

作詞:宮崎こういち / 作曲:沖津ひさゆき

続いては、グループサウンズから。ザ・ジャガーズのファーストアルバムに収録されている「ダンシング・ベイビー」。

むしゃくしゃするときゃ~ こいつにか~ぎ~る~

おまえもいちど やってみな~

何やら危ない取引を匂わせる出だしですが、何のことはありません。みんなで踊ろうというとても健全な歌です。ほのぼの系脱力ダンスナンバーとでもいいましょうか。石頭にはわからないなど、昭和っぽいフレーズも入っていて最高です。

サウンド的には、要所要所にファズギターが効いているのがグッとくるポイントです。

クライング・ベイビー
クライング・ベイビー / 和田アキ子(1968年)

作詞:大日向俊子 / 作曲:むつひろし

続いては、和製リズム・アンド・ブルースの女王。和田アキ子さんのファーストアルバム「どしゃぶりの雨の中で/ビートとハートを歌う和田アキ子」から、クライング・ベイビー。

ホーンから始まるイントロから黒い後ノリのリズム。完全にノリきって歌っているのは流石カッコいい!素人からするとカーッと響くヴィブラスラップの後、歌の出だしが物凄く緊張しそうです。

どうでもいいのですが、このファーストアルバムのジャケット。まだ新人ということであまりお金がかけられなかったのでしょうか。和田アキ子さんの写真を1枚で使いまわしているのが雑コラっぽくていい味出しています。

ジブラルタル・ベイビー
ジブラルタル・ベイビー / 原たかし(1978年)

作詞:竜真知子 / 作曲・編曲:馬飼野康二

続いては、和製トラボルタよろしくジャケットがモロにサタデーでナイトなフィーバーな名曲。ムーチョーマッチョームーチョーマッチョームーチョーマッチョー メン!でおなじみ、原たかしさんの「ムーチョ・マッチョ・マン」。そのB面に収録されている「ジブラルタル・ベイビー」。

出だしの「土曜の夜は火傷をしても後は残らない」からグッとくるのですが、他にも「男と女には眠れる街がない」などシビレるフレーズが最高です。

プロフィールに「ディスコ協会第一号タレント」(第二号以降がいるかは不明)とあるだけあって、曲調はディスコ調になっております。ちなみに、他にも70年代後半のディスコソングの定番曲「ジンギスカン」を原たかし&バットマン名義でカバーしています。

Crazy Baby
Crazy Baby / 山本リンダ(1978年)

作詞:伊藤アキラ / 作曲・編曲:林哲司

最後は、山本リンダさんの37枚目のシングル「港のソウル」のB面に収録されている、大人な雰囲気漂うナンバー「Crazy Baby」です。

山本リンダさんといえば、狂わせてみたり、狙いうってみたりがどうにも止まらない、肉食系のイメージですが、この曲はガラッと変わって落ち着いた曲になっています。

発声も獣のように腹から出すスタイルから一転、ささやくような吐息交じりで、あの流れを期待して聴いた人は困惑のあまり「リンダ困っちゃう」とつぶやいたに違いありません。

荒くれリンダも大好きですが、もしかしたらクセが強くて苦手な人もいるかもしれません。しかしながら、この曲は幅広く受け入れられそうなめちゃくちゃいい曲です!

最後に

今回はベイビー特集ということで、昭和の「ベイビー」が付く曲を集めてみました。

最近はあまりないかもしれませんが、昭和にはベイビーの歌がかなりあって、あと5回くらいはいけそうなのでまた機会があれば特集したいと思います。

それでは、次回もお楽しみに。

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