昭和のカッコいい「花の曲」を集めてみた
- 悪の華 / ピーター
- 乾いた花 / ARB
- 太陽の花 / バニーズ
- くちなしの花 / 渡哲也
- 貴ノ花 男の花道 / 貴ノ花
悪の華
作詞:有馬三恵子 / 作曲・編曲:川口真
まずは、このブログでもよくご紹介している推しメン。ピーターさんの11枚目のシングル「悪の華」。悪の華といえば、同じタイトルのボードレールの詩集がありますがここからきているのでしょうか。作詞は伊東ゆかりさんの「小指の想い出」や、金井克子さんの「他人の関係」などをてがけた有馬三恵子さん。
淡々と刻むキーボードに絡むロックっぽいギター、歌謡っぽいホーンとストリングスという、イントロの時点で色んな音楽性が入った怪しい世界観が最高です。そこへきて、ピーターさんの低音ボイスがたまりません。
この曲。伸ばした語尾が鼻から抜けるような歌い方が多く出てきますが、演出なのでしょうか。特にサビの「くどいてぃん」とか、「気分でぃん」の所がクセ強すぎてかなりグッときます。
「気持ちがブルーになった時に聴きたい曲特集」で紹介した、人間狩りと並んで大好きな曲です。
乾いた花
作詞・作曲:石橋凌 / 編曲:ARB
続いては、社会派なめんたいロックARBの楽曲から、2枚目のアルバム「BAD NEWS」の1曲目に収録されている「乾いた花」。
めんたいロックは、ルースターズの「恋をしようよ」やザ・ロッカーズの「ショック・ゲーム」など曲の長さが2分に満たない疾走感命的な曲がいくつかあって大好きなのですが、この曲もその部類です。
イントロから飛ばすスピード感。ギターとベースのリフがめちゃくちゃカッコいい!
都会に行って変わってしまったという、よくあるテーマの曲ではありますが、イケイケのロックバンドとしては、都会で一花咲かせてやるぜ的なアッパー系の曲になりがちな所、ここでもしっかり問題提起しているところが凄いです。
太陽の花
作詞:ささきひろと / 作曲・編曲:寺内タケシ
続いては、エレキの神様でおなじみ寺内タケシさん率いるバニーズの曲から「太陽の花」。今回は、1968年に発売されたアルバム「バニーズ・ゴールデン・コンサート」に収録されているライブ盤をご紹介します。
エレキと相性のいい、三味線のじょんがらを掛け合わせて、さらにロックに昇華させた「じょんがらガレージ歌謡」と呼べる日本独自のジャンルではないでしょうか。
イントロから爆上がりで、黄色い声があがるのも頷けるカッコよさ。同じメロディーが淡々と転調していくという構成ですが、間奏の「ウッ アッ」という謎のコーラスから寺内タケシさんのどうやって弾いているのかわからない、圧巻の速弾きギターソロがかなりシビレます!
くちなしの花
作詞:水木かおる / 作曲:遠藤実 / 編曲:斉藤恒夫
続いては、ルックス ライク ”モノホン”ないで立ちと、軍団をまとめ上げる人望の厚さなど漢の中の漢といえばこの方。渡哲也さんの曲から、渡さん自身の最大のヒット曲「くちなしの花」。
梅雨の時期に咲く、くちなしの花。別れた雨の日に咲いていたくちなしの花を見る度に思い出す寂しい笑顔。どういう理由で別れたのかはわかりませんが、別れを悔やんでいる感じもあるので、のっぴきならない事情があったのでしょう。切ない歌ですね。
歌うときにも鬼剃り角刈りにスーツといったモノホンぶりを発揮していましたが、本業は役者ということで、少し遠慮している所もあるのかテレビでは照れくさそうに歌っていた印象があります。
そういう人間味がある所もカッコいいですね。
貴ノ花 男の花道
作詞:山上路夫 / 作曲:都倉俊一 / 編曲:高田弘
以前は力士の方たちが何故か不定期に歌を出していたイメージがあります。
北の富士勝昭さんの「ネオン無情(1968年)」、高見山大五郎さんの「ジェシー・ザ・スーパーマン(1979年)」、朝潮太郎さんの「ほたる川」など。
この曲も、そういった流れで発売されたのかわかりませんが、最後にこの曲をご紹介します。
若貴兄弟のお父さんである初代貴ノ花の曲で、「貴ノ花 男の花道」。
男の行く道を、淡々と歌い、そして説く静かに熱い曲です。染みる言葉の語りは渋カッコいいの極み!
語りをしっかり活かすためか、バックはフォーク調。作曲はピンクレディーでおなじみの都倉俊一さんですが、都倉さんの作曲したものでも異色なんじゃないでしょうか。
最後に
今回は、花の曲の中でもカッコいい「花の曲」を特集しました。
曲調から生きざままで、様々なカッコいいをご堪能いただけたのではないでしょうか。
それでは、次回もお楽しみに。