各地の方言が入った昭和の曲を集めてみた
- ハイサイおじさん / 喜納昌吉&チャンプルーズ
- 恋はBUCHI BUCHI / 小原靖子
- 河内のオッサンの唄 / ミス花子
- 俺ら東京さ行ぐだ / 吉幾三
- 名古屋はええよ!やっとかめ / つぼイノリオ
ハイサイおじさん
作詞・作曲:喜納昌吉
まずは、沖縄弁の有名な曲から。喜納昌吉&チャンプルーズの代表曲としても知られる「ハイサイおじさん」。ウチナー・ポップと呼ばれる、琉球民謡を基調とした音階やリズムと、沖縄の方言を合わせた独特のメロディが楽しい曲です。
私の世代的には、この曲を元にしたといわれる志村けんさんの「変なおじさん」の方を先に知ることになったのですが、子供にもキャッチ-なメロディで一回聞いたら忘れられないフレーズでした。
恋はBUCHI BUCHI
作詞:秋元康 / 作曲・編曲:後藤次利
続いては、仁義なき戦いファンとしてはブチ上がる広島弁の曲。広島出身で、アイドル時代に本名の小原靖子名義で発売されたシングル「恋はBUCHI BUCHI」。歌っているのは、現在の相原勇さん。
ちなみに出てくる広島弁の「BUCHI(ブチ)=とても」「TAIGI(たいぎい)=面倒くさい、うざったい」という意味です。
ファーストシングル「ちょっとHENSHIN」に続いて、秋元康さんプロデュースで華々しくリリースされたものの、事務所が弱小だったこともあってか、ほとんど売れなかったそうです。いい曲なんだけどな~。
河内のオッサンの唄
作詞・作曲:ミス花子
続いては、大阪でもキツイと言われる河内弁を全面的にフィーチャーした一曲。ミス花子さんのデビュー曲でもあり、代表曲でもある「河内のオッサンの唄」。
ワレ!オンドレ!ヤンケ!何さらしとんど!何さらしてけつかんじゃい!
などなど、もはや脅迫レベルに怒鳴られているように感じてしまいますが、実は言っていることは優しいというギャップ萌えの極致。途中で、無理やり標準語になる下りも可愛らしいです。
そんな面白さもあってか、80万枚のヒットとなり、川谷拓三さん主演で映画にもなるほど人気の曲となりました。
俺ら東京さ行ぐだ
作詞・作曲:吉幾三 / 編曲:野村豊
続いては、みんな大好き(だと個人的に思っている)吉幾三さんの魂のラップ曲「俺ら東京さ行くだ」です。
アイドル路線だった「山岡英二」の芸名から、現在の吉幾三に改名して発売した「俺はぜったいプレスリー」のヒットからの低迷。起死回生とばかりに自虐的に田舎への思いをのせて歌ったこの曲。
日本後ラップの元祖ともいわれていますが、それもそのはず。米国に渡った板前時代の先輩から贈られたレコードに収録されていたラップからヒントを得たそうです。
吉さんのフィルターを通すとただのラップに収まらない、歌謡曲やファンクや可笑しさ悲しみなど様々な要素をミックスした強烈なインパクトを生み出して、聴くたびに新しい何かに出会える素晴らしい曲です。
名古屋はええよ!やっとかめ
作詞・作曲・編曲:山本正之
最後は、愛知県は名古屋市の代表曲ともいえる一曲。つぼイノリオさんのシングルで「名古屋はええよ!やっとかめ」。
ちなみに、やっとかめとは「八十日目」と書いて、名古屋弁で「久しぶり」の意味なのだそうです。
つぼイノリオさんといえば、金太の大冒険など下系のコミックソングの印象が大きかったのですが、地元である名古屋を元気づけようとこんな歌もうたっていたんですね。
当時「エビフリャー」などタレントのタモリの名古屋いじりネタなどによって名古屋が揶揄いの対象にされたり、名古屋オリンピック誘致の失敗、1985年の円高ショックによる自動車や繊維関連産業といった名古屋圏の経済への打撃など、名古屋人が地元に対して自信喪失している傾向があり、もう名古屋は高望みするな、派手な話も控えようと言う空気が名古屋市役所にも広がっていた。しかし、つボイはそんな名古屋の状況に「名古屋人に自信を失うなと言いたかった」のだという。
Wikipedia-名古屋はええよ!やっとかめより
作詞・作曲・編曲およびプロデュースは地元の球団中日ドラゴンズの応援歌を作った山本正之さん。
山本正之さんといえば、タイムボカンシリーズの主題歌をはじめ、笑福亭鶴光さんの「うぐいすだにミュージックホール」や、間寛平さんの「ひらけチューリップ」など芸人さんなどにも曲を提供されています。
最後に
今回は、日本各地の方言が入った昭和の曲を特集しました。
どれも全てテンションが高いのが特徴的ですね。飛び込んでくるフレーズのインパクトも普通の楽曲より8割増しな気がします。
それでは、次回もお楽しみに。