渚の曲を集めてみた
- 想い出の渚 / ザ・ワイルド・ワンズ
- ブラック・サンド・ビーチ / 加山雄三とザ・ランチャーズ
- 渚の天使 / 弘田三枝子
- 渚のバルコニー / 松田聖子
- 夜明けの渚 / 中尾ミエ
想い出の渚(1966年)
作詞:鳥塚繁樹 / 作曲:加瀬邦彦 / 編曲:森岡賢一郎
まずは、渚と言えばこの曲。ザ・ワイルド・ワンズのデビューシングルで「想い出の渚」。
バンド名の「ザ・ワイルド・ワンズ」は、リーダーの加瀬邦彦さんと親交があった加山雄三さんが「野生児」という意味を込めてつけたそうですが、メンバーからにじみ出る爽やかさからはあまり野性味が感じられない気がするのは私だけでしょうか。
この曲も、加瀬さんの十二絃ギターやストリングスを取り入れたアレンジ、素朴な歌い方などでもその爽やかさを感じられます。
今や、ザ・ワイルド・ワンズの代表曲というだけではなく、グループサウンズのスタンダート曲として歌い継がれている名曲ですね。
ブラック・サンド・ビーチ(1965年)
作曲・編曲:弾厚作
続いては、先ほどのザ・ワイルド・ワンズの名付け親でもある加山雄三さんの「ブラック・サンド・ビーチ」。
加山さんといえば、前回の「【グッとくる昭和サウンド第41回】海の日にちなんで海に関する曲特集」でも紹介した、海の男というイメージ以外に「エレキ」の側面もお持ちです。なんといっても「エレキの若大将」でしたからね。
そんなエレキの若大将の挿入歌でもあったこの「ブラック・サンド・ビーチ」。なんでもハワイの若大将のロケで訪れたハワイで、男性的な荒波と黒い砂のイメージに魅力を覚えて、ベンチャーズの「ダイヤモンドヘッド」に対抗して付けたタイトルなのだそうです。
演奏やアレンジの素晴らしさは、エレキの本家ベンチャーズと比べても遜色がないのではないでしょうか。
あと、加山さんのトレードマークともいえるモズライトのギターですが、ちょっと未来的な感じでカッコいいんですよね。残念ながら持ったことはないのですが、あったらまずは絶対にこの曲を弾いてみたいです。
渚の天使(1968年)
作詞:橋本淳 / 作曲・編曲:筒美京平
続いては、弘田三枝子さんのシングル「渚の天使」。
アメリカやヨーロッパでの音楽修行を経て、本場のリズム&ブルースを体感して帰国後、日本初の「和製R&B」というふれこみで発売された曲。
全編に入る「バンバン バンバン」がいいですよね。
弘田さんのソウルフルな歌はもちろん、歌謡曲の枠に収まらないカッコよさを感じる曲ですね。ベースから入って、タンバリン、ドラムと入ってくるイントロからシビれます。
ビートの効いた演奏に合わせて、溌溂と歌うボーカルが素晴らしい!
ちなみに、今回ラジオの為にこの曲を選曲していたタイミングで訃報が入ってきて驚きました。今年はレコードデビュー60周年だったということで、これから色々とイベントなどを企画されていたそうでとても残念です。ご冥福をお祈りいたします。
渚のバルコニー(1982年)
作詞:松本隆 / 作曲:呉田軽穂(松任谷由実) / 編曲:松任谷正隆
続いては、こちらも渚といえばこの曲といえる曲ではないでしょうか。松田聖子さんの9枚目のシングル「渚のバルコニー」。
右手に缶コーラ、左手には白いサンダルでおなじみの曲ですね。
松田聖子さんとは性別も違いますし、似ても似つかぬ私ですが、海に行ったら浜辺を缶コーラとサンダルを持って歩いたものです。
二人で夜明けを向かえるようなくだりもあったりして、聖子さんが20歳になって最初のシングルだからか、ちょっと大人なシチュエーションの歌詞ですよね。アイドルとしての10代のイメージを変化させたいという戦略的なものもあったのかもしれません。
夜明けの渚(1969年)
作詞:橋本淳 / 作曲・編曲:筒美京平
最後は1969年に発売された、中尾ミエさんのシングル「いくつもいくつも目をとじて」のB面に収録されている「夜明けの渚」です。
最近では毒舌コメンテーターとしても活躍されていて、すっかり歌手であることを忘れてしまいそうになりますが、中尾ミエさんのパンチの効いたボーカルは最高です。
このシングルより一年ほど前に発売された「恋のシャロック」もファズギターが効いたGSテイストのカッコいい曲でしたが、この曲もその流れからかGS的なグルーブ歌謡に仕上がっています。
イントロも、先ほどの弘田三枝子さんの「天使の渚」と同じように、ギターからホーン、ドラムと入ってきてテンションが上がります。
最後に
今回は、夏ということで渚に関する曲を集めてみました。
今年は現状(2020年7月現在)海に行きたくなるような天気ではないですが、少しでも海の気分を味わって頂ければと思います。
それでは、次回もお楽しみに。