結婚に関する昭和の曲5選

昭和の結婚に関する曲を集めてみた

  1. 結婚しようよ / よしだたくろう
  2. 六月の花嫁 / 倉沢淳美
  3. JODAN JODAN / 海援隊
  4. お嫁サンバ / 郷ひろみ
  5. ウェディング・ベル / シュガー

結婚しようよ(1972年)

結婚しようよ / よしだたくろう

作詞・作曲:吉田拓郎

昭和で結婚の歌といえば、まずこの曲が浮かぶ人も多いのではないでしょうか。吉田拓郎さんの4枚目のシングルで「結婚しようよ」。

歌詞に出てくる結婚の条件というかタイミングが「僕の髪が肩まで伸びて君と同じになったら」というのが、だいぶ斬新ですよね。

最近だと、2019年のM₋1グランプリ王者ミルクボーイのツッコミ担当、内海崇さんが「吉本だけで給料が3ヶ月連続で30万円を超えたら結婚する」と宣言して見事に達成し、今年の6月1日に結婚されましたが、結婚のタイミングを「髪の伸び」に委ねるスタイルは今も昔もあまり聞かないものです。

それまでフォークといえば、時代的なものもあって政治的な抗議のメッセージを含んだものが多かったそうなのですが、この曲のヒットがフォークのそういったイメージを払拭して若者が聴くポップな音楽として一般的になるきっかけになったそうです。

この曲が発売された後に生まれたので、何も知らずに聞いていましたが、吉田拓郎さんは日本でのフォークというジャンルの幅を広げた開拓者だったんですね。

六月の花嫁(1985年)

六月の花嫁 / 倉沢淳美

作詞:森雪之丞 / 作曲:吉田拓郎 / 編曲:武部聡志

まさに今回のテーマにピッタリのタイトル曲を歌っているのは、1976年からテレビ朝日系列で放送されていた番組「欽ちゃんのどこまでやるの!」から生まれたユニット「わらべ」のかなえこと倉沢淳美さん。

しかしこの曲、何故六月の花嫁というタイトルなんでしょうか。

「夢ですかフフッフー 夢ですねフフッフー」といっているように、実際には白いチャペルに忍び込んで結婚式のまねをしているという歌で、結婚したわけではなさそうです。しかも六月の花嫁というフレーズはもちろん、それを連想させるような歌詞も特に出てきません。

調べてみたのですが、エピソードやタイトルを決めた理由などは残念ながらわかりませんでした…。

ちなみに、作曲は先ほど「結婚しようよ」で紹介した吉田拓郎さん。拓郎節もしっかり感じつつ、ちゃんとアイドルポップスした曲で、サビは思わず口ずさみたくなるようなキャッチーなメロディーで、とてもいい曲です。

JODAN JODAN(1979年)

JODAN JODAN / 海援隊

作詞:武田鉄矢 / 作曲・編曲:木村昇

続いては、結婚の曲としては「?」が付くかもしれませんが、海援隊の「JODAN JODAN」。

というのも、一番の歌詞が、好きだった女性が他の男と結婚して、よばれた結婚式のスピーチで思わず「こいつ(婿)に飽きたら電話をおくれ」といってしまい、冗談だといったものの時すでに遅しで会場が静まり返ったという内容。

こういった思わず出た本音によって起こった気まずい状況を「JODAN JODAN」でやり過ごそうとして、より微妙な空気になるといった歌詞が続くのですが、歌い方に武田鉄矢さんのキャラクターがにじみ出ていて最高です。

特に「冗談なんかで冗談いうか」という歌詞が、さらに本音が出ている感じで刺さります。

曲調もファンキーなダンスチューンで、ただのコミックソングに囚われないカッコよさがあります。

ちなみにおなじみの「J」・「O」・「D」・「AN」で両腕を使って一文字ずつアルファベットを表現するフリは、西城秀樹さんのYOUNG MAN (Y.M.C.A.)を見て思いついたのだとか。

このJODAN JODANは、お笑いコンビ「ジョーダンズ」の名前の由来にもなっていて、三又又三さんがこの時の武田さんを真似してやっていた、「J・O・D ためて~AN」もキレがあって面白かったですよね。

お嫁サンバ(1981年)

お嫁サンバ / 郷ひろみ

作詞:三浦徳子 / 作曲:小杉保夫 / 編曲:船山基紀

続いてはダンスナンバー(?)繋がりということで、郷ひろみさんの38枚目のシングルで「お嫁サンバ」。

お嫁とサンバの組み合わせも秀逸ですが、「1.2.サンバ 2.2サンバ」という腰砕けなダジャレフレーズも最高です。手をひらひらさせながら踏むボックスステップもこの曲の特徴の一つではないでしょうか。

個人的にグッとくるポイントは、決してお世辞じゃないぜを「決して“おせぃじ”じゃないぜ」という所と、「ア~アア~アア~」の後ろで入るコーラス「それ~が大事 それ~が大事」の所です。

ところで、この曲はサンバなんでしょうか。発売されている音源を聴くと全くサンバ感はありませんが、歌番組の映像を見るとパーカッションでリズムが強調されていて多少サンバ感があります。

このでたらめ具合も最高なんですが、とりあえず最後にJODAN JODANと入れておけば許されそうな気がします。

ウェディング・ベル(1981年)

ウェディング・ベル / シュガー

作詞・作曲:古田喜昭 / 編曲:平野融

最後は全く結婚を祝っていないウェディングソング。シュガーのデビューシングルで「ウェディング・ベル」。

シュガーは、ミキ(ボーカル・キーボード・ピアノ)、クミ(ボーカル・ギター)、モーリ(ボーカル・ベース)の女性3人コーラスグループ。

ちなみにグループ名のシュガーは、「自分たちがしおらしくない」というのを茶化して付けたそうです。

この曲は結婚式に「何故呼んだ?」の一言に尽きると思うのですが、好きだった男の人が別の女性と結婚して、その式を教会の一番後ろの席で見せられるというまるで苦行のような曲ですが、3人のコーラスが美しすぎて暗く聴こえないのがすごいです。

人にとてもじゃないけど言いにくいキツい言葉でありながら、あんなにも美しい「くたばっちまえ」を聴いたことがありません。

先ほどの「JODAN JODAN」の男女逆パターンとも言えますが、JODAN JODANは決して明るくはなく、武田さんのキャラで笑いに持っていっている感じがしますよね。

変化球的な歌詞抜きで、正統派なウェディングソングでも売れていたんじゃないかと思うほど、素敵な歌声とメロディーです。

最後に

今回は、ジューンブライドにちなんで結婚に関する昭和の曲を集めてみました。定番の曲からクセ強めの曲までいろいろありましたが、気になった曲はありましたか?

それでは、次回もお楽しみに。