【グッとくる昭和サウンド第66回】No.1が付く曲特集

今回の選曲はこちら
  1. ツイスト・ナンバー・ワン / 小林旭
  2. バザズNo.1 / 伊集加代子
  3. アタックNo.1 / 大杉久美子
  4. 恋のパッコンNo.1 / リンリン・ランラン
  5. セクシャルバイオレットNo.1 / 桑名正博

タイトルに「No.1」が付く曲を集めてみた

ツイスト・ナンバー・ワン(1962年)
ツイスト・ナンバー・ワン / 小林旭

訳詞:水島哲 / 作曲:ハンク・バラード / 編曲:狛林正一

まずは、1960年代の曲から。ハンク・バラード&ザ・ミッドナイターズの曲で、1960年にチャビー・チェッカーがカバーして全米で大ヒットした「ツイストNo.1(原題:THE TWIST)」。これを、小林旭さんがカバーした「ツイスト・ナンバー・ワン」。

チャビー・チェッカーバージョンは楽器の音圧も高く、歌い方もロックしていて盛り上がりが凄いのですが、いかんせんこちらはロックといえども歌謡テイスト高し。日本語詞の日本語読みというのもあるでしょう。

途中、間奏で小林旭さんも「ハッ」とか「ヘイッ」とか「イェイイェイ」「レッツゴーツイストー」などと盛り上げてはいるのですが、いまいち聴いているほうも盛り上がりきれない感じが否めません。

しかし、ツイストなのに棒立ちで手拍子をしたくなるという、日本独自のグルーヴが味があって最高です。

ちなみにこの時の小林旭さんは23歳。声も若くて、この頃はまだ「赤いトラクター」感がないですね。

バザズNo.1(1962年)
バザズNo.1 / 伊集加代子

作曲:小杉仁三

当時、ダンスの後にNo.1を付けるのが流行っていたのでしょうか。先ほどのツイストに続いて今度のダンスは「バザズ」。

バザズの詳細はわからないのですが、この曲が収録されているシングル「バザズ天国/バザズNo.1」のライナーによると、ラテン・アメリカ系の離れて踊るセパレートダンスとのこと。うーん、よくわかりませんが、とにかく曲がカッコいい!

基本的にインストの曲ですが、後半から入る伊集加代子さんのスキャットも最高!オルガンとの絡みもカッコいいです。ちなみに、ネスカフェの「ダバダ~」スキャットも伊集加代子さんです。

A面に収録されているザ・キューピッツの「バザズ天国」も最高に踊れる曲なので、昭和のダンスグルーヴに飢えている方はこちらもおすすめです。

アタックNo.1(1970年)
アタックNo.1 / 大杉久美子

作詞:東京ムービー企画部 / 作曲:渡辺岳夫 / 編曲:松山茂

続いては、1968年に週刊マーガレットで連載が開始された、浦野千賀子さん原作のバレーボール漫画「アタックNo.1」のアニメ主題歌です。

だけど 涙が出ちゃう 女の子だもん

この突然の告白でおなじみの、スポ根ソングでもありますね。

実はこの主題歌。第5話までは主人公の鮎原こずえ役の声優、小鳩くるみさんが歌っているバージョンが使われていました。第6話からが耳馴染みのある大杉久美子さんバージョンです。

大杉久美子さんは、「柴山モモ子」や「環ルナ」という名前で歌謡曲を歌っていましたが、この曲のヒットでアニソン歌手として本名の大杉久美子で活動するようになったそうです。

大杉さんと言えば、フランダースの犬のオープニングテーマや、「あんなこといいな」でおなじみの「ドラえもんのうた」も歌われていますもんね。

ちなみに小鳩くるみさんバージョンは、オケは同じなのですが歌の節回しや感情の込め方が違うので、小杉さんバージョンに馴染んでいると、ちょっとクセがあるように感じます。聞き比べてみると楽しいのでおすすめです。

恋のパッコンNo.1(1974年)
恋のパッコンNo.1 / リンリン・ランラン

作詞:さいとう大三 / 作曲・編曲:穂口雄右

続いては、デビュー曲の「恋のインディアン人形」が大ヒットした双子の姉妹によるポップデュオ、リンリンランランの曲から「恋のパッコンNo.1」。

タイトルだけを見て「あれ?下ネタかな?」と思った人は、パッコンで曲が素直に入ってこないかもしれません。

なぜ、パッコン?

すべてはこの擬音のチョイスがもたらす惑わし。

しかし、この音は恋する乙女の胸の鼓動を現したもの(多分)。邪念なく心清らかに聴けたあの頃に戻りたいですね。

曲は時折スペーシーで、勢いのあるカッコいい曲で口ずさみたくなるようなキャッチーさです。

セクシャルバイオレットNo.1(1979年)
セクシャルバイオレットNo.1 / 桑名正博

作詞:松本隆 / 作曲:筒美京平 / 編曲:桑名正博&ティアードロップス・戸塚修

最後はお待ちかね、桑名正博さんによる腰に来るロックダンスナンバー「セクシャルバイオレットNo.1」。

ソロデビューして、4枚目のシングルとなるこの曲はカネボウ化粧品のCMソングとしても起用されて大ヒットしました。

この楽曲は、当時低迷していた日本のロックを奮わせるため、「ロック界のヒデキ」を作ろうというコンセプトで作られたそうです。ここからロック歌謡というジャンルが生まれたともいわれています。

当時はイケイケで考えられたのでしょうが、何だか「田舎のプレスリー」みたいですよね。

情熱の朱(あか)と哀愁の青、ときめきの赤と吐息の青。それぞれを混ぜあって、夢の世界の先にあるのが「セクシャルバイオレット」。

そんな抽象的な大人の関係を歌っていた桑名さんもカーリーヘアーでしたけど、とてもセクシーでしたね。

最後に

今回は、タイトルにナンバーワンが付く曲を集めてみました。

「○○No.1」というタイトルだけで、何となく昭和を感じられますよね。流石、ナンバーワンというだけあっていい曲が多い気もします。

No.1が付くタイトルについては、他にもいろいろあるので機会があれば第二弾もやりたいと思います。

それでは、次回もお楽しみに。

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