- Tシャツに口紅 / ラッツ&スター
- ブルージーンズメモリー / 近藤真彦
- 絹の靴下 / 夏木マリ
- 電光石火に銀の靴 / 泉谷しげる
- 真赤なジャケット / ザ・タイガース
タイトルにファッションアイテムが入った曲を集めてみた
作詞:松本隆 / 作曲:大瀧詠一 / 編曲:井上鑑
最初のファッションアイテムは「Tシャツ」。
別れをハッキリ言葉でいうのが野暮かのような、大人の男女の別れのシーンを描いた、ラッツ&スターの名曲ですね。
このTシャツに付いた口紅は誰のものなのでしょうか。別れようとしている女性が抱きしめられたときに付いたのか(または意図的に付けたのか)。それとも、別の女性から付けられて、それがきっかけで別れに繋がったのか。
ちなみに、作曲者の大瀧詠一さんは、子供の頃に親戚の家で聴いた、コニー・フランシスの「カラーに口紅」に衝撃を受けてアメリカンポップスに傾倒して、そこから色々な音楽を聴くようになったそうなのですが、この歌詞の設定も「カラーに口紅」から影響を受けている可能性がありそうですね。
まあ、色々と推測ができますが、それすら説明することが野暮かと思われるような、哀愁漂う素敵な歌です。
作詞:松本隆 / 作曲:筒美京平
続いてのファッションアイテムは「ブルージーンズ」。ここまでで、吉田栄作スタイルの出来上がりです。
曲は、マッチこと近藤真彦さんの3枚目のシングル「ブルージーンズメモリー」。この曲は、1981年に公開された同名映画の主題歌でもあります。
映画は見ていないのですが、曲の歌詞のような旅立つ女性との別れではなく、たのきん(田原俊彦、野村義男、近藤真彦)の男三人の友情と青春が描かれているようです。
ちなみに、この曲の一番の見せ場ともいえるマッチの絶叫。
「サヨナラなんて、言えないよ。バカヤロー!」
このセリフ、当初は「好きだよ。好きだよ。好きだよー!」だったそうなのですが、恥ずかしくて言えないとのことで、近藤真彦さんが考えた上記のセリフに変えられたそうです。
まさしく、「好きだよなんて言えないよ。バカヤロー!」という気持ちだったのでしょうね。
作詞:阿久悠 / 作曲・編曲:川口真
続いてのファッションアイテムは「靴下」。
曲は、夏木マリさんの夏木マリ名義としてのデビュー曲、絹の靴下。手のひらを上に向けて、誘うように小指から一本ずつ指を曲げるフィンガーアクションで人気を博した、セクシー歌謡の代表曲とも言える一曲です。
もちろんこの曲、ファーストアルバムにも収録されているのですが、アルバムのタイトルが「絹の靴下〜マグネット・アルバム」。マグネット・アルバムって何なのか気になります。
ネットで調べたところ、レコードの帯に「稲妻のようにキミを襲うマグネットな女!夏木マリ」の文字を見つけました。マグネットな女もよくわかりませんね。
それよりも気になったのが、同じく帯に「特典ナイガイ・モンピエ(パンティーストッキング)サービス付!!」の文字が!
こんなセクシーな衣装とアクションと歌はほとんど男性をターゲットにしていると思われますが、パンストの特典はどのような需要を狙っていたのでしょうか。
そこは靴下じゃないんかい!と思わずツッコミたくなりました。
作詞・作曲:泉谷しげる
靴下ときたら、次は「靴」ですね。
曲は、泉谷しげるさんの最高にロックな一曲「電光石火に銀の靴」。イントロの特徴的なギターからカッコいいんですが、何といってもビックリするくらい歌詞が聞き取れない泉谷さんの歌唱が最高です。
この曲、1980年に公開された石井聰亙(現:岳龍)監督の最高にカッコいい映画「狂い咲きサンダーロード」の挿入歌でもあります。
石井監督が、日本大学藝術学部映画学科在籍時に卒業制作として発表した映画というだけあって、手作り感満載な部分もあるのですが、豪華な俳優陣(山田辰夫さんや小林稔侍さんなど)やミュージシャン(PANTA&HALやTHE MODS)、スタッフを起用してメチャクチャやっていて、今となってはもう撮れないであろう作品です。
映画の内容は特に説明しませんが、「ロックンロール・ウルトラバイオレンス・ダイナマイト・ヘビーメタル・スーパームービー」というコピーを見るだけでもメチャクチャやっていることが伝わると思います。
また、泉谷さんは歌だけでなく美術担当としても映画に参加しています。
作詞:橋本淳 / 作曲・編曲:すぎやまこういち
最後は、「ジャケット」を羽織ってコーディネート完成です。
グループサウンズからの一曲で、ザ・タイガースの3枚目のシングル「モナリザの微笑」のB面に収録されている「真赤なジャケット」。
おなじみの黄色い歓声が入った、疑似ライブテイストな一曲。
せっかくなのでレコードジャケットも真赤なジャケットを着ていて欲しかったです。
最後に
というわけで、今回は「ファッションアイテムが出てくる曲特集」をお送りしました。ご紹介した曲を集めると、
- Tシャツ
- ブルージーンズ
- 絹の靴下
- 銀の靴
- 真赤なジャケット
という、一通りのコーディネートが出来上がります!
普通に着れるファッションに仕上げてみましたがいかがだったでしょうか。
それでは、次回もお楽しみに。